高度処理システム(窒素・リン除去)
循環式硝化脱窒素法(バイオドリスター)を採用し、短時間での脱窒素処理が可能。
●脱窒槽内に「特殊担体」を入れ、脱窒菌を高密度に保持することにより、短時間での脱窒素処理を可能にしました。
●安定した処理能力と維持管理の簡易化、コスト低減等を実現します。
バイオドリスターとは
生物脱窒素装置として開発したバイオドリスターは、親水性や微生物との親和性を追求した特殊プラスチック連続発泡担体を脱窒素リアクターに充填し、脱窒素細菌を 高密度に生息させた担体を流動撹拌することで窒素除去効率が高められることを第一の特徴としています。
担体内に窒素ガスが存在して脱気不良になると、担体が浮上して流動障害が起こり、処理性能は著しく低下します。
そこで、担体浮上を防止し、理想的な担体の流動性を追求したリアクター構造が第二の特徴となっています。
対象排水中の全窒素濃度によって、担体の充填率や全窒素許容負荷の設定を変えることで、性能と同時に、経済性の追求も行っています。
本装置は、新規設備、既存の付加設備として活用でき、原水中の残存窒素形態によっては脱窒素処理前後の硝化や再ばっ気を行うことで、さまざまな排水種に対応できます。
日本産業機械工業会会長賞を受賞
安定した処理能力と維持管理の簡易コスト低減が評価され、一般社団法人日本産業機械工業会が主催の「第42回優秀環境装置表彰事業」において、日本産業機械工業会会長賞を受賞致しました。
バイオドリスターの特徴
従来の硝化槽の1/2〜1/3の容量で硝化を促進
硝化槽は、好気条件下でアンモニア性窒素を硝酸性窒素 亜硝酸性窒素に酸化します。
PU担体を用いることにより、従来の活性汚泥法を用いた硝化槽の1/2〜1/3の容量で硝化を促進させることが可能です。
担体の流動攪拌による高速処理が可能
脱窒素槽における脱窒素細菌は、有機物分解を主とする従属栄養細菌よりも増殖速度が遅く滞留時間を確保する必要がありました。
特殊PE発泡体(10mm立方体)もしくは、特殊PU発泡体(5mm立方体)を充填することで、体内部に脱窒素菌を保持し担体が浮上しないよう強制的に槽の下部へ流動させます。
その結果高速処理を可能にし、NO3-N容積負荷1-3kg/m3・日の高負荷条件で、窒素除去率80%以上達成できます。
バイオドリスター処理フロー
バイオドリスターは、硝化槽、脱窒素リアクターおよび再ばっ気槽とも生物膜法の一つである担体流動法を用いた処理フローを標準とします。各槽に使用される担体は異なりますが、どれも担体内に自然発生する微生物群で処理を行う結合固定化法を選択しています。地域によっては水温制御を行う必要がありますが、微生物を高濃度に保持でき、除去対象物質の負荷に応じて担体充填率を決定して処理を行います。
1
硝化槽
排水中のアンモニア性窒素がある場合に付帯され、好気条件でアンモニア性窒素を硝酸性窒素や亜硝酸性窒素に酸化する反応槽です。特殊PU担体(10mm立方体)を使用し、従来の活性汚泥法を用いた硝化槽の1/2‐1/3の容量で硝化を促進させます。
2
脱窒素リアクター
脱窒素リアクター内部構造に独自性があるため高速処理を可能とし、NO3‐N容積負荷1‐3kg/m3・日の高負荷条件で窒素除去率80%以上を達成することができる。
3
再ばっ気槽
排水負荷変動の影響で脱窒素後に消費されなかったメタノール(BOD源) を処理対象にした再ばっ気槽を脱窒素リアクターの後に設置します。本槽にはBOD処理に適した特殊PU担体(10mm立方体)などを投入し、設置スペースのコンパクト化を図っています。
4
凝集沈殿槽
5
消毒放流槽
排水対応例
生活排水対応例
NP(窒素・りん)対応型浄化槽
水処理能力:28㎥/日
産業排水対応例
バネ製造排水
水処理能力:60㎥/日
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